条例(案)
(1)
国においては,以下の事項を「従うべき基準」(以下,表中において「従」),そ
れ以外の事項は「参酌すべき基準」(以下,表中において「参」)とした。
ア
学級の編制,配置するべき園長・保育教諭・その他の職員,その員数
イ
保育室の床面積その他設備に関する事項であって,子どもの健全な発達に密接に
関連するもの
ウ
運営に関する事項であって,子どもの適切な処遇の確保,秘密の保持,子どもの
健全な発達に密接に関連するもの
(2)
国においては,新たな幼保連携型認定こども園の質を確保し向上させる観点から,
現行の幼保連携型認定こども園に適用されている基準を基礎とした上で,幼稚園と保
育所の基準のいずれか高い水準を引き継ぐ等の方針で基準を策定。既存施設(幼稚園,
保育所,幼保連携型認定こども園)からの移行については,新たな基準に適合するよ
う努めることを前提に,「設備」に関しての特例を設けた。
項 目 国 基 準 本市基準案
学級編成 学級編成 ・ 満3歳以上の子どもの教育課程に基づく教育を行うため 国基準と同様 ・職員 (従) 学級を編制する。
・ 学年の初日前日に同年齢の園児での編制を原則とする。 ・ 1学級の園児数は,35人以下を原則とする。
職員配置 ・ 満3歳以上の園児の各学級には,専任の保育教諭を1人 国基準と同様 (従) 以上置く。
・ 教育・保育に直接従事する職員数
満1歳未満の園児 おおむね3人につき1人 満1歳~満3歳未満の園児 おおむね6人につき1人 満3歳~満4歳未満の園児 おおむね20人につき1人 満4歳以上の園児 おおむね30人につき1人 ただし,常時2人以上
・調理員を置く。
ただし,全園児が満3歳以上児であって調理業務を全部 委託または外部搬入する場合は置かないことができる。
その他の ・ 副園長または教頭は,いずれかを置くよう努める。 国基準と同様 職員の配 ・ 主幹養護教諭,養護(助)教諭,事務職員は,置くよう
置 に努める。
設備 園舎およ ・ 園舎および園庭(運動場等)は必置とし,同一の敷地内 国基準と同様 び園庭 または隣接する敷地内に設ける。
(従)
保育室等 ・ 満2歳以上の子どもを受け入れる場合は,保育室および 国基準と同様 の設置 遊戯室を必置。ただし,特別な事情がある場合は,保育室
(従) と遊戯室の兼用も可とする。
・ 満3歳以上の子どもに係る保育室の数は,学級数を下っ 国基準と同様 てはならない。
・ 満2歳未満の子どもを受け入れる場合は,乳児室または ほふく室を必置
・ 職員室・保健室・便所は,必置。ただし,特別な事情が ある場合は,職員室と保健室の兼用も可とする。
園舎の階 ・ 園舎の階数は,2階建以下を原則とする。ただし,特別 国基準と同様 数,保育 な事情(地形の特殊性など)がある場合は,3階建以上も可
室等の設 とする。
置階 ・ 乳児室,ほふく室,保育室,遊戯室,便所は,1階に設 (従) 置することを原則とする。園舎が耐火建築物で保育所に求 められる待避設備等を備える場合は,2階に設置可とする。 ・ 満3歳未満の子どもに係る乳児室,ほふく室,保育室,
便所については,園舎が耐火建築物で保育所に求められる 待避設備等を備える場合は,3階以上に設置可とする。
園舎・保 ・ 園舎の面積(満3歳未満の子どもに係る保育の用に供す 国基準に,乳
育室等の る部分を除く) 児室およびほふ
面積 1学級 180㎡ く室を一の部屋
(従) 2学級 320㎡ として設ける場
3学級以上 1学級につき100㎡増 合は,満2歳未
・ 乳児室 1人につき1.65㎡以上 満児1人につき
・ ほふく室 1人につき3.3㎡以上 3.3㎡以上と
設備 園庭の面 ・ 園庭の面積は,以下のアおよびイの面積を合計した面積 国基準と同様
積 以上
(従) ア 満3歳以上の子どもに係る幼稚園基準による面積と保 育所基準による面積のいずれか大きい方の面積
・幼稚園基準による面積(学級数に応じた面積) 1学級 330㎡
2学級 360㎡ 3学級 400㎡
4学級以上 1学級につき80㎡増 ・保育所基準による面積
園児1人につき3.3㎡に満3歳以上の園児数を乗じ た面積
イ 満2歳の子どもについて,保育所基準による面積 園児1人につき3.3㎡
調理室の ・ 自園調理による食事の提供の場合は,調理室の設置を原 国基準と同様
設置 則とする。
(従) ・ 食事の提供をすべき子どもの数が20人未満である場合 は,自園調理の場合であっても,独立した調理室ではなく, 提供すべき人数に応じて必要な調理設備を備えていれば可 とする。
・ 外部搬入による食事の提供の場合は,独立した調理室で はなく,施設内で行うことが必要な調理のための加熱,保 存等の調理機能を有する設備を備える。
その他の ・ 飲料水設備,手洗用設備,足洗場設備は,必置 (従) 国基準と同様 設備 ・ 放送聴取設備,映写設備,水遊び場,園児清浄用設備,
図書室,会議室は設置に努める。 (参)
運営 平等取扱 ・ 園児の国籍,信条,社会的身分または費用を負担するか 国基準と同様 い,虐待 否かにより差別的取扱いをしてはならない。
・懲戒権 ・ 職員は,園児に虐待その他心身に有害な影響を与える 限濫用の 行為をしてはならない。
禁止,秘 ・ 懲戒に関し園児の福祉のため必要な措置をとるときは, 密保持等 身体的苦痛を与え,人格を辱める等の権限濫用をしてはな
(従) らない。
・ 職員は,正当な理由なく,業務上知り得た園児・家族の 秘密を漏らしてはならない。
・ 施設は,職員であった者が,正当な理由がなく,その業務 上知り得た園児またはその家族の秘密を漏らすことがないよ う,必要な措置を講じる。
教育・保 ・ 満3歳以上の子どもの1日の教育課程に係る教育時間は, 国基準と同様 育時間等 4時間を標準とし,園児の心身の発達の程度,季節等に適
切に配慮する。 (従)
・ 満3歳以上の子どもの教育課程に係る毎学年の教育週数
は,39週を下回らない。 (従)
・ 保育を必要とする園児の教育・保育の時間は,1日につ
運営 食事の提 ・ 食事の提供を求める子どもの範囲は,保育認定を受ける 国基準と同様
供 子どもとする。
(従) ・ 自園調理を原則。満3歳以上の子どもについては,現行 の保育所における要件(衛生面,栄養面等調理業務を適切 に遂行できる能力を有する者への委託等)を満たす場合に 限り,外部搬入可とする。
・ 満3歳未満の子どもに対する食事の外部搬入は,不可と する。
研修等 ・ 教育・保育に従事する者に限らず,施設の職員は,必要 国基準と同様 (参) な知識および技能の修得等に努める。
・ 施設は,職員に対して研修の機会を確保し,資質向上等 を図らなければならない。
苦情対応 ・ 施設は,園児または保護者等からの苦情に迅速かつ適切 国基準と同様 (参) に対応するため,苦情受付窓口の設置等の必要な措置を講
じなければならない。
保護者と ・ 園長は,常に保護者と密接な連絡をとり,教育・保育の 国基準と同様 の連絡 内容等につき,その保護者の理解および協力を得るよう努
(参) めなければならない。
既存施設 園舎,保 〇 既存の保育所からの移行の場合 国基準と同様
からの移 育室等の ・ 満3歳以上の子どもの保育の用に供する保育室または遊 行の特例 面積 戯室の面積が保育所基準(子ども1人につき1.98㎡以上) (経過措 (従) を満たしている場合は,園舎面積を満たさなくてもよい。
置) 〇 既存の幼稚園からの移行の場合
・ 園舎面積(満3歳未満の乳幼児の保育の用に供する施設 設備の面積を除く)が幼稚園基準(1学級:180㎡等) 以上である場合は,保育室または遊戯室の面積を満たさな くてもよい。
園舎,保 〇 既存の保育所からの移行の場合 国基準と同様
育室等の ・ 保育室等(乳児室・ほふく室・保育室・遊戯室・便所) 設置階 の2階設置については,園舎が準耐火建築物であっても, (従) 保育所基準(待避上必要な設備)を満たしていれば可とする。
〇 既存の幼稚園からの移行の場合
・ 保育室等の2階設置について,幼稚園基準(耐火建築物 かつ待避上必要な施設)を満たしていれば可とする。
園庭の設 〇 既存の保育所からの移行の場合 国基準と同様
置,面積 ・ 満3歳以上の子どもの保育の用に供する園庭の面積が保 (従) 育所基準(子ども1人につき3.3㎡)以上である場合には 幼稚園基準(1学級:330㎡等)を満たさなくてもよい。 〇 既存の幼稚園からの移行の場合
旧幼保連 職員配置 ・ みなし幼保連携型認定こども園(新たな認可があったも 国基準と同様 携型認定 (従) のとみなされた旧幼保連携型認定こども園)の職員配置は
こども園 省令の施行日から起算して5年間は,従前の例(満3歳以 (経過措 上の短時間利用児おおむね35人につき1人)によること
置) ができる。
・ 省令の施行日から起算して5年間は,副園長,教頭の教 諭免許状および保育士資格については,いずれかを有して いれば足りる。